Gunosy Blockchain Blog

Gunosyの開発メンバーが知見を共有するブログです。

【ICOプロジェクト研究】 VR×ブロックチェーン "Decentraland"

はじめに

こんにちは!LayerXの山口(@yamarkz)です。

今回はチーム内で定期的に行なっている、ICOプロジェクト調査研究の内容をブログでも紹介していきたいと思います。 直近1年にかけて日本ではVR (Virtual Realty)の市場が大きく拡大してきました。この市場拡大の要員としてはバーチャルユーチューバーの台頭が大きく、有名なキズナアイのYoutubeチャンネル登録者数は開始1年で200万人を突破。また、最近ではTBSテレビの「サンデージャポン」に出演するなど、お茶の間にもVRが徐々に侵食し始めてきているなと感じています。

www.j-cast.com

本記事ではそんな注目を集めるVirtual Realty技術とブロックチェーン技術を掛け合わせた、Decentralandと呼ばれるプロジェクトについて紹介します。

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ブロックチェーン技術とVirtual Realty

冒頭でも紹介した通り、VRの市場拡大の影響は私生活でも目にする様になってきています。 調べてみると海外の有名どころの調査会社が以下の様なレポートを出していました。

AR/VRのハードウェア、ソフトウェアおよび関連サービスを合計した支出額は2017年の91.2億ドルから、2018年には前年比95%増の178億ドルに、2021年には1,593億ドルに達する見通しで、2016年から2021年にかけての年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は98.8%と高い成長が見込まれます。

参照: 世界AR/VR関連市場予測を発表

このレポートでは、AR/VR関連の支出額が2017年には91.2億ドルが、4年後の2021年には1,593億ドルに達するという見通しが出されています。 今回紹介するのはVR関連なので、ARの数字を含めた指標を見るのは間違っているかもしれませんが、とはいえ市場が世界的に大きく拡大してきているという事実と、今後も大きな成長が見込まれる領域であるということは掴めると思います。

ブロックチェーン技術については投資という観点で見ると注目、期待の大きさがよくわかります。

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参照: Average ICO Size by Year

2018年7月時点で既に2017年の投資総額を大きく上回る投資が行われています。この異常な投資熱を参考にするのはどうなのかという意見もあるかと思いますが、単純に流通している資本の内半分(2018年を例にとると$17M)が技術開発に流れてくるとした場合、とても大きな技術投資が行われていると言えます。

次に、この成長著しい2つの大きな市場の間に立ち、プロダクト開発を行なっている"Decentraland"というプロジェクトの詳細を見ていきます。

Decentraland

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Decentralandは、Ethereumブロックチェーンを活用し、オープンな仮想世界(メタバース)をサポートするためのインフラストラクチャの提供を目指すプロジェクトです。イケてる紹介動画が上がっているのでイメージが湧かない方は下記動画を見てみるとプロジェクトの雰囲気は掴めるかと思います。(自分はこれで雰囲気を掴みました)

www.youtube.com

動画中でも紹介がある通り、Decentralandでは個々人がLAND(土地)と呼ばれる仮想空間を持つことができ、この仮想空間内で他のユーザとの交流を楽しむことができます。仮想空間内での楽しみ方はそれぞれで、自身のLANDを発展させるための開発をしたり、友人とコミュニケーションを楽しんだり、またゲームで遊んだりすることも可能になるそうです。

この夢の様な仮想世界の構築を目指すDecentralandがブロックチェーンを活用する場面は所有権の証明の部分です。個々人が所有するLAND(土地)と呼ばれる仮想空間の所有権はEthereumのブロックチェーンを用いて管理されています。このLANDトークンはERC721に準拠し管理されており、LANDトークンを所有すること = 仮想空間の利用権(オーナー)であることと同義になっています。 自身が所有する空間(LAND)は自由に利用することができ、その空間上で独自のコンテンツを配布したり、アプリケーションを構築することが可能です。 またDecentralandの世界ではERC20に準拠したMANAと呼ばれるトークンが流通しており、このMANAトークンを取引することでユーザー間でサービスのやりとり(独自コンテンツの販売など)を行うことができます。自身でLANDを所有したい場合は、販売されているLANDトークンをMANAトークンを支払うことで購入することができます。

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Decentralandが最終的に目指している世界は、現実世界と同等の仮想世界を作り出すことで、既存の仮想世界ゲームである「Second Life」の世界観を意識しているそうです。「Second Life」と違う点は、Decentralandは仮想世界の中で独自の経済圏を作り出したいと考えています。この経済圏を構築するために活用しているのが先にも紹介したブロックチェーンです。

次に、Decentralandが実施したICOの内容を見ていきます。

Initial Coin Offering & TokenSale

結論

  • ICOは大成功 秒速で目標調達額を達成 2,500万ドル
  • 既に動くプロダクトを作っており、DecentralandのチームメンバーにはVR技術とブロックチェーン技術両方に深い知見を持つメンバーが揃っていた。さらに強力なアドバイザーのサポートも得ていることから期待が高まった。ゲーム開発経験者がチームメンバーにいないのが懸念されていたが資金は集まったので、今後採用でカバーできそう
  • ICOの対応が良かった。Whitepaper上にはICOの詳細がなかったが、ブログではオープンに情報を公開しており丁寧。また、ICO実施後にもレポートを出しているのが良かった。

ステータス

Key Value
プロジェクト名 Decentraland
トークンティッカー MANA
Webサイト https://decentraland.org/
WhitePaper https://decentraland.org/whitepaper.pdf
公式ブログ https://blog.decentraland.org/
ハードキャップ 2,500万ドル
ソフトキャップ なし
変換率(固定レート) 1MANA = 0.024米ドル
ICO最大時価総額 50百万ドル
ボーナス構造 初日40%割引、割引減少各後続日
ERC20トークン https://etherscan.io/token/Decentraland
トークンセール期間 2017/8/8 ~ 8/16 (9日間)
調達額 2,500万ドルほど調達(86,260ETH) 参加者 2,000人

2つのトークンセール

thebridge.jp

DecentralandはCrowdsale EventContinuous Token Saleという2つのトークンセールを行い、資金調達を実施しています。(正確には今後も実施する予定です)

  • Crowdsale Event
    • ICOでのトークンセール
  • Continuous Token Sale
    • Foundationが新たにトークンを発行し、販売する

DecentralandのICO(Crowdsale Event)は2017年8月に実施され、開始後35秒でハードキャップに到達するという秒速資金調達で話題になりました。 ICO成功の定義を「目標調達額に短期間で到達する」とするならば、このICOは大成功であったと言えます。

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ICOでのトークン販売価格は開始日から徐々に値上がりしていくディスカウント販売モデルが採用されていました。 これはICO開始日には最大ディスカウント40%でトークンを購入でき、日が進むに連れて5%ごとディスカウント率が減っていく仕様になっています。つまり、ICO初日の価格は最終価格よりも40%割引で購入できるということです。実際には初日でセールが終了したため、ICOで販売されたトークンは全て40%ディスカウントで購入されたということになります。

Decentralandにはもう1つのトークンセールとして、ICO(Crowdsale Event)後にFoundationがトークンを新たに発行(Mint)し、販売するContinuous Token Saleと呼ばれる仕組みが設けられています。これによりICOでトークンの購入を逃したユーザーも新たにトークンを購入することが可能です。

トークンのインフレ

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トークンセールには2つの方法があり、Continuous Token Saleでは新たにトークンを発行(Mint)すると先で述べました。新たにトークンを発行するということはつまり、MANAトークンの全体供給量は徐々に増加する設計がされているということです。供給量の増加率は初年度で8%増。その後供給率は年ごとに徐々に低下していくいく設計がされており、最終的には発行が終了する様な設計がされています。新たにトークンを発行し、供給量を増やす理由は新規のユーザーがDecentrlandに参加しやすくするためであるとWhitePaperに記載されています。 新たに発行されたトークンはFoundationが保持し、市場の価格状況を考慮してその時の適切な価格で販売していくようです。こうすることで、トークン価格の急激な低下が起きない様考慮しているそうです (ICO時の安い価格での販売ではなく、現在の市場価格に考慮した価格で販売する)。このトークン販売で上がった売上はプロジェクト資金として使われます。

ICOに参加する投資家からすると新たにトークンが発行され、全体供給量が増える(インフレする)ことは嬉しくありません。なぜなら、トークンの総供給量が増えるということは、流通しているトークンの価値が希釈することを意味しており、価値が低下する投資商品に対して投資するのはリスク(投資商品の価格が落ちる可能性がある)になるからです。これに対しDecentralandのチームは先に記載した様に「市場の価格状況を考慮してその時の適切な価格で販売する」ことと、「新規供給量と市場流通価格の仕組みを事前に明記すること」で、 ICOに参加する投資家への配慮(新たにトークンを発行しても価格が急激に落ちない工夫)を行なっています。

チーム、ユーザー、投資家で三方良しの関係を築いているのが良いなと個人的には思いました。

調達した資金の用途

調達資金の用途は以下のグラフの通り使用していくようです。

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  • 開発 50%
    • チーム最優先課題は仮想世界の構築と研究のために優秀な開発者を揃え、開発を推進することなので、調達した資金の最大の部分は優秀な開発者の雇用に使用する
  • 研究 10%
    • ファンドまたはVRにおける技術研究に使用する
  • マーケティングとコミュニティ開発 15%
    • マーケティング活動やコミュニティ開発に使用される資金はユーザーの採用を促進する
    • マーケティングの予算はDecentraland内のコンテンツ作成を促進するためにも使用される
    • チームはアーティスト、開発者、オンラインコミュニティからの改善提案をもらい、Decentraland内のプロジェクトとして開発する場合、それらを支援するために資金を使用する
  • 事業と事業開発 20%
    • 主にオフィススペースへの資金やチームの拡張、設備整備、長期的なシステムインフラを支えるための資金として使用する
    • ビジネス開発はパートナーを作り、利益を生み出すアプリケーションをプラットフォーム内で生み出せる用に活動していく。

健全な資金用途配分だなと思いました。テクノロジーに優位性があるプロジェクトでは開発に半分の資金を利用するのは定石です。

調達後のトークンホルダー

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DecentralandはICO終了後にICO実施レポートを公開しており、レポート内でトークンホルダーの紹介をしています。 トークンホルダーの上位10名の内、7名がプールやクラウドセールスパートナーで占めています(集団投資系)。

  • ico.info
    • 18,000 ETH (1,083人)
  • BitcoinSuisse
    • 10,000 ETH (87人)
  • Gatecoin
    • 6,900 ETH (66人)
  • Cintix
    • 6,668 ETH (358人)
  • TokenCapital
    • 2,500 ETH (160人)
  • 3ICO
    • 4,000 ETH (357人)

チーム & アドバイザー & Aragon

Decentralandのチームメンバーは VR技術とブロックチェーン技術の2つに深い開発知見と経験を持つメンバーが揃っている。 さらに、強力なアドバイザーからのサポートも得ており、Aragonのファウンダーとそのチームからのサポートを得ている。 また、著名な投資家のサポートも得ており、これらの優れたサポートメンバーによるバックアップもプロジェクトへの投資の期待を高めたと考えられます。

  • Esteban Ordano
    • DecentralandのCTOでFoundarです
    • 彼は2014年ごろからブロックチェーンの世界に入り世界的に有名なウォレットアプリを手がけるBitpayのエンジニアでした。
    • 次にOpenZeppelinというライブラリを提供している、Zeppelin Solutionsでエンジニアとして活躍し、Decentralandの立ち上げでチームにJOINしました。
    • ブロックチェーン技術とセキュリティに対する深い造詣を持っています
  • Luis Cuende
    • ブロックチェーン技術のアドバイザリー
    • 開発者界隈では有名、Aragonと呼ばれるプラットフォームのファウンダー
    • こちらで詳しく詳解されています
  • Jake Brukhman
  • Xiaolai Li
    • http://inblockchain.com/project
    • 中国の有名なCrypto Fundのパートナー
    • 投資ポートフォリオ
      • sia / steemit / eos / Ethereum / Zcash / Coinjinja
  • Aragon
    • ブロックチェーン技術に深い知見を持っている

プラットフォームの仕組み

Decentralandのプラットフォームの仕組みを深掘っていきたいと思います。ここの内容は主にWhitepaperで記載されている内容を抽出して紹介しているため、より詳細な内容を知りたい方はWhitepaperを参照してください。

Decentralandの時代変遷

DecentralandはWhitePaperで自分たちのこれまでの開発の経緯と、現在の開発フェーズを歴史として紹介しています。彼らは歴史を大きく3つの自体に分けて紹介しています。それが以下で紹介する Stone Age / Bronze Age / Iron Age です。

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  • Stone Age (石器時代)
    • 2015年にStone Ageの開発が始まる
    • デジタル不動産の所有権をブロックチェーン上のユーザーに割り当てる概念の証明として始まる
    • 実験段階
  • Bronze Age (青銅器時代)
    • 2016年後半にBronze Ageの開発が始まる
    • 3D 仮想世界を土地区画に分割する
    • VRとしてやっていけるのか、ブロックチェーン、分散ファイル管理システムに将来性があるのか検証するフェーズ
  • Iron Age (鉄器時代)
    • ICOの実施 現在
    • Bronze Ageで構築した3D仮想空間の土地利用権にコンテンツ流通を組み合わせて仮想的な経済を作り出し、現実世界と同じような経済活動が成り立つのかを検証するフェーズ
    • 経済活動を発展させるために安価手数料で支払いが可能なシステムの導入も検討(State Channnel)

Decentralandを構成するLayer と Payment channels

Decentralandは3つのLayerによって構築されます。

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Consensus Layer

Consensus LayerはEthereumブロックチェーンを活用するレイヤーです。

序文でもでも紹介した通り、DexentralandはEthereumのブロックチェーンを活用しており、仮想空間の権利証明であるLANDトークンや、経済活動で消費されるMANAトークンなどをEthereumのスマートコントラクトを用いて実現しています。LANDトークンが持つメタデータは空間内でのLANDの位置情報を示す固有の座標データ(X,Y) / 所有者のアドレス / 所有者がLAND内で提供したいコンテンツの参照先情報 などです。このデータ構造はこちらで確認することができます。

MANAトークンはシンプルなERC20トークンコントラクトとして実装されています。特異な点としては、ContinuousSaleの実装が含まれている点です。こちらで実装を確認することができます。

Content Distribution Layer

Content Distribution Layerは分散型ストレージサービスを使用して、Decentraland内で提供するコンテンツを配信するレイヤーです。

提供するコンテンツの配信元の情報(参照先)はLANDトークンの状態に記録されており、これ元に参照しに行きます。現在はBitTorrentやKademlia DHTを用いて配信することを想定していますが、より良い分散型ストレージングサービスがあれば採用を検討するとのこと。LAND上に構築される3D空間のデータやコンテンツを空間内に配置するための位置情報データ、制御する動作情報などはこのコンテンツレイヤーから配信されます。 また、分散型ストレージサービスの利用する場合、サービスを提供する側、つまりホストになる人は大きなコストがかかってきます。現在は無償で提供されていますが、将来的にはFilecoinの様なプロトコルを採用することでカバーしていきたいと考えている。

3Dデータや音声などの容量の大きいデータを格納し、それらのデータの配信も行うのですが、仮にDecentralandを利用するユーザー規模が拡大した場合にスケールしていけるのか疑問に思う部分が個人的にあります。

Real-Time Layer

Real-Time Layerはクライアント部分で世界中のユーザーが互いにP2P通信を行い、サービスを享受するレイヤーです。

クライアントはLAND所有者 or 第三者が運営するサーバーに助けを借りてP2P接続を確立し、通信を行います。 サーバーの保守運用は、Content Distribution Layerと同様に何らかのインセンティブを提供する必要がある。例えば、複数人の同時接続による使用や、ボイスチャットなどの高度な機能を使用する場合、サーバー運営側に大きな負担を強いることになる。こういった高度な機能を使用する場合には、マイクロペイメントを導入し使用量に応じてユーザーが運営側に手数料を支払う様な仕組みの導入が検討されている。

Payment Channels

ペイメントチャンネルの機能を導入することでDecentraland内でマイクロペイメントを可能にすることを目指しています。このあたりは現在の開発状況を見るとに当たる部分で実現は遠い未来になりそうです。 Whitepaper状ではPayment Channnelsという表現がされているのですが、Decentralandが採用しているのはEthereumなのでState Channnelの仕組みを採用し、ペイメントチャンネルを実現するというのが正しい表現になります。

後ほど紹介しますが、Decentralandはこのペイメントチャネル部分の開発をState Channelの研究開発に取り組むTrinity Protocolのチームとパートナーシップを結び取り組んで行く様です。 が、Trinity Protocol自体の開発があまり進んでいない様なので期待は薄そうだなという印象があります。 ただ、ペイメントチャンネルが実現できれば、Decentraland内でVRゲーム(ギャンブル / カードゲーム / ボードゲーム)が楽しめる未来が来ると思うので長い目で見て行きたいなという気持ちがあります。

State Channelの解説に弊チームのなかむー(@veryNR)がわかりやすく解説してくれているので下記記事を参考にしてみてください。

blockchain.gunosy.io

セカンダリーでの価格変動

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最近の動向

Decentralandの最近の動向を追っていると以下の様なアクションが行われています。

  • パートナーシップ
  • マーケットプレイスのリリース
  • 投票システムのリリース

パートナーシップ

Decentralandのチームは外部のプロジェクトや企業と積極的にパートナーシップを組み、プロジェクトの規模拡大、発展に取り組んでいます。 State Channnelの開発を行うTrinity Protocolと戦略的パートナーシップを結んだり、日本企業でいくと、仮想通貨ウォレットを提供するGincoとパートナーシップを結んでいます。

マーケットプレイスのリリース

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3/20にはLANDトークンをユーザー間で売買するためのマーケットプレイスがリリースされています。 これにより、ユーザー間でLANDをMANAトークンを用いて売買することが可能になっています。

分散型投票アプリケーションのリリース

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DecentralandはAgoraと呼ばれる分散型投票アプリケーションを7月にリリースしました。これはDecentraland内におけるコミュニティ地区のガバナンスを保つ為に用いられます。コミュニティ地区とは複数のLANDが集合となって、1つのコンセプトに基づいて作られる仮想空間のことです。 このコミュニティ地区をどういったコンセプトに開発を進めていくのかなど を参加者の投票によって決定していくために、Agoraは作られました。

まとめ

  • DecentralandはVR技術とブロックチェーン技術を組み合わせたプロジェクト
  • 2018年8月にICOを実施し、秒速で目標調達額に達し大きな注目を浴びた
  • 調達した資金を元に開発が進んできており、最近では投票システムやマーケットプレイスをリリース。また他社と戦略的パートナーシップを結んでプロジェクト規模の拡大を加速させてきている。

最後に

VRとブロックチェーン技術を組み合わせたDecentralandを紹介しました。 本当は実際にMANAトークンを用いてLANDトークンを購入し操作感なども紹介したかったのですが、LANDトークンが思っていたよりも高価だったので手が出せませんでした。。。。

今回はDecentralandを紹介しましたが、チームではこの他にも様々なICOプロジェクトを技術とビジネスの観点から日々調査研究を行なっています。今後も興味深い内容のプロジェクトがあれば紹介していきたいと思います。

来週月曜日(7/30)にDecentralandのMeetupがあるようです。興味のある方はこちらも参加してみてください。

connpass.com

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