はじめに
こんにちは! 新規事業開発室の山口(@yamarkz)です!
タイトルの通り、先週NYで開催された世界最大規模のカンファレンス Consensus 2018 に参加してきました! 本記事では参加したconsensus 2018ついて紹介します。
Consensu 2018 概要
Consensus 2018とは、世界最大規模の暗号通貨、ブロックチェーン技術に関連したビジネスカンファレンスです。このイベントは、暗号通貨とブロックチェーン技術に関連したメディアを運営するcoindeskが主催となり、開催、運営が行われています。イベントはNewYork Hilton Hotelを会場に3日間 (5/14 ~ 5/16) に渡って開催され、世界中から暗号通貨・ブロックチェーン技術に関わるビジネスマンが一同に集まりました。Consensusは昨年も開催されており、昨年の参加者はおおよそ2500人前後だったようです。今回はイベント規模がさらにアップデートされ、おおよそ4500人の参加者が見込まれていました。
しかし、実際にイベントに参加してみると見込み以上の参加者が参加しており、会場であるHilton Hotelは完全にキャパオーバー。会場は多くの人で溢れていました。聞いた話によると、今回は8000人近くが参加しており、会場キャパシティをはるかに超える参加者が訪れたイベントとなりました。
Seems this registration has a scaling problem... #Consensus2018 pic.twitter.com/skfeaYlI1V
— Jacob Boersma (@JacobBoers) 2018年5月14日
Twitter上では、Registrationに長蛇の列ができている状況をブロックチェーンの主問題に準えて「スケーリング問題だ」という呟きもみられました。(笑)
世界中からこれだけの人が集まるイベントに進化してきているのを見ると、暗号通貨、ブロックチェーン技術に対する関心がこれまで以上に高まってきていると感じますね!
Talk Session
Consensus 2018 はビジネスサイドの話がメインで話されます。
以下、興味深かったセッション一覧
- STATE OF THE BLOCKCHAIN WORLD
- REAL PROPERTY
- EQUITY OR COINS?
- SCALING, LAYER 2 AND CRYPTOGRAPHIC INNOVATIONS
- THE TOKEN ECONOMY
- MINING BOOM
世界でトップクラスの技術力を誇るBlockstreamの開発者の方から、直接Lightning Networkの基本的な仕組みと現在の状況について話が聞けたのは良かったです。 とても注目度の高いセッションでもあって、会場後方には立ち見の人たちが多くいました。Blockstream以外にも、MIT Media Labの方やcoinbaseのエンジニアの方も話をしており、海外エンジニアのレベルは本当に高いなと思いました。内容はこちらで紹介されています。
TwitterのCEOであり、決済システムを提供するSquareのCEO兼会長でもある、Jack Dorseyがイベントで登壇しており、彼が 「I hope it will be bitcoin. I'm a huge fan.」と発言したことでも話題になりました。
また、イベントへの参加レビューではこちらの記事も参考にしてみてください。
Meetup
NewYork CityではConsensus 2018の開催に合わせて、複数のカンファレンスを同時期に開催しており、イベントがまとまって開催される週をBlockchain Weekと呼んでいました。 NewYorkは世界屈指の金融の街であり、Blockchainは既存の金融システムを大きく破壊(disrupt)させる可能性を秘めています。そんな既存の金融の仕組みを大きく変えうるポテンシャルを秘めたブロックチェーン技術を軸としたビジネスの中心もNewYorkにしていきたいという市の思惑があるようです。
同一の期間に複数のイベントが固まっているため、期間中は世界中から多くの暗号通貨・ブロックチェーン技術関係者が街に滞在しています。これに合わせて、期間中は各地で様々なミートアップを開催されており、自分もせっかくの機会なのでいくつかのミートアップに参加してきました。
consensus 2018へ参加する日本人の前夜祭
kadena Meetup
TokenSummit Ⅲ in NewYorkへの参加
5/17に開催されたTokenSummitにも参加して来ました。
TokenSummitはブロックチェーン技術を用いて実現されるトークンの可能性にディスカッションするイベントです。 スケジュールの兼ね合いで、今回は午前のセッションだけの参加となってしまったのですが、後日イベントの動画がYoutubeにUpされるようなので、そちらで再度内容を聞き直したいと思っています。
以下、興味深かったセッション一覧
- Security Tokens
- From Token Sale to Mainnet Launch.
- Tokens Regulation in the US.
日本に限らず、世界の関心が集まっているのがトークンに対する法規制と可能性であるとTokenSummitに参加して思いました。法規制では、直近話題にもなったEthereumプラットフォーム上で発行されるERC20のトークンを用いたICOは証券に該当するという話で。これに対しては、2018年中にSECが明確な定義を示すだろうと「Security Tokens」で語られていました。また、日本でも徐々に規制が進んできており、直近も交換業取得が必須となる規制が敷かれるなど厳しさがます一方です。この厳しさが増すのは日本だけではなく、USでも法律による規制が厳しい状況であるという話がされていました。具体的には、連邦取引委員会、商品先物取引委員会、財務省、50の州法に対応しなければいけない状況にあるそうで、規制が細かく、かつ複雑であり、対応するのが困難であると登壇者の方は述べていました。世界的に規制が厳しくなる流れではありますが、そんな中でも可能性を見出し、新たな価値が生まれてくることを期待したいです。
最後に
個人的に今回が初の海外イベントへの参加だったのですが、とても充実した時間を過ごすことができました。また、世界中のブロックチェーン技術に携わる人がこれほど多く集まる機会はないと思うので、とても貴重な経験になりました。 今回のイベント参加の内容を総じて振り返ると、法規制と市場に対する可能性の議論が多かったです。世界的に「トークンの扱いをどのようにするのか」「どのような分野でのブロックチェーン技術を活用すればスケールするのか」を模索している状況であると感じました。ここから2~3年後には今以上に土壌が整備され、大きくスケールするプロジェクト・プロダクトが生まれ、今とは違った議論がされていると思います。そういったスケールするプロジェクト or プロダクトを日本から作っていける様、研究開発に取り組んでいきたいなと思いました。
次回のconsensusはシンガポールで行われるようです。興味のある方は下記のリンクから参加してみてください!!
Consensus: Singapore 2018 - CoinDesk
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